昭和大学医学部医学科の受験情報(入試傾向、対策ポイントなど)

昭和大学医学部医学科入試の傾向と対策

昭和大学医学部は、他の学部と連携した科目や実習などを取り入れており、「チーム医療の基盤」ということを教育カリキュラムの中心に位置づけています。

4学部を横断したPBL(課題解決型チュートリアル)を行い、3年次までは基礎科目を中心に基礎から臨床へ学びを進め、救急車に同乗し救急医療の現場を体験するなど、チーム医療の大切さを体験する機会もあります。

●選抜者基準

昭和大学医学部は「至誠一貫」の精神のもと、医学を通して医療の発展と国民の健康増進と福祉に真心をもって寄与する優れた人材を育成することを目的としています。
昭和大学医学部のカリキュラムを修得し、卒業時に求められる能力を達成できる学生として、日々の学修と多様な経験の中から以下の能力を身に付けている人を求めます。

1 常に真心を持って人に尽くす意欲と情熱のある人

2 チーム医療を担うための協調性と柔軟性のある人

3 医療や健康に関わる科学に強い興味を持つ人

4 自ら問題を発見し解決する積極性のある人

5 医療を通じた国際社会への貢献に関心のある人

6 一年次の全寮制共同生活・学習に積極的に取り組める人

 

●過去の入試の概要

2017 2018
1期 2期 地域別選抜
(センター利用)
1期 2期 センター利用B方式
(地域別選抜)
募集人員  約78名  約20名  約12名  約78名  約20名  約12名
志願者数 3,700名 2,031名 411名 3,490名 2,016名 426名
受験者数 3,504名 1,857名 411名 3,308名 1,865名 426名
一次試験 一般入試:英語(100点)・数学(100点)(140分)、理科2科目(200点/140分)
二次試験 一般入試:小論文(60分)、面接(約10分)

●2019年度募集要項

【一般入試募集人員】(1期)78名

【出願期間】12/19~1/15

【試験日】一次1/25 二次2/2または2/3

【センター利用 募集人員】12名(各地域2名)

【出願期間】12/19~1/15

【試験日】一次1/19 1/20 二次2/11

●面接対策

個人面接

面接官2

所要時間10分

面接前にアンケート記入があり大会場内で仕切ったブースごどに同時に行われる

面接時間は10分と短いので、質問された内容に対し要点を簡潔にテンポよく答えるように心掛けたい。矢継ぎ早に淡々と質問されるパターンが多いので、焦らず雰囲気に呑まれないようにする。

  • 志望理由(大学・医師)
  • 長所・短所
  • 理想の医師像
  • チーム医療とはなにか
  • 寮生活は不安がないか
  • 同室に気の合わない人がいたらどうするか
  • 自分と意見が違う人に対する対処
  • 大学で勉強以外にやりたいこと
  • 10年後の自分はどうなっているか
  • 本学の第一印象
  • 医師に必要な資質
  • 将来の医師像
  • 浪人生活についてどうだったか
  • 今までで一番つらかったこと
  • ストレス発散法
  • 高校時代に一番頑張ったこと
  • 最近感動したこと
  • 医師として熱を出した自分の子を迎えに行くことと外来患者が重なってしまったらどちらを優先
  • 部活動について
  • ボランティアをしたことがあるか

●小論文対策

〇2019年度

I(1日目)AMR薬剤耐性の人と動物における対策
I(2日目)ゲノム研究に対するあなたの考え
Ⅱ期プラスチックごみに対する解決策
地域別 ニーチェ文献から医師に必要な徳とは

〇2018年度

I(1日目)医師の長時間労働に対する改善について
I(2日目)エーリッヒ・フロムの文章を通して「愛するという技術」について考察する
Ⅱ期 高度医療によるコストとその負担について
地域別 自分の成功体験を通じての幸福を述べる

〇2017年度

I(1日目)労働や芸術と比較し、「遊びの特徴」とは何かを考える
I(2日目)医療分野において、人間とAIの共存についての考えを述べる
Ⅱ期熱帯病感染者の制圧が容易でない原因と考え
地域別 6月に国民の祝日を作る場合の名称と理由

傾向:医療系テーマが頻出ではあるが、現代社会の問題点からも広く出題され、昭和大学の建学の精神である「至誠一貫」に繋げ展開させることができるテーマも多い。テレビニュースなどで 世間でも浸透しているレベルの最新医療、医療系テーマは知識としておさえておくことは必須。


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●数学

出題傾向

小問集合では幅広い範囲からのものが出題されている。小問ごとの難易度の落差は激しい。これは、他大学では誘導付きで出題される問題が、誘導なしで出題されるためである.また,確率の分野では,現行課程では稀少な期待値の問題が出題されることがある。
大問は複素数平面に偏った出題である。ただ20 年II 期では複素数平面の問題が出題されなかった。有名問題や、それに少し手を加えた問題が目立ち、標準的な難易度である.中には,17 年I 期の確率の問題のような非常に興味深い問題も埋もれている。

小問・大問ともに、簡単そうに見えるが意外に厄介な問題と、難しそうに見えるが意外に簡単な問題が混在する。
実力がある受験生ならば十分時間内に解き終わるだろうが、生半可な学習では時間ばかりが過ぎていく試験になっている。

対策

例年大問4問で、そのうち2~3問は小問集合となっている。小問集合はどの単元から出題されるか分からないので、全範囲の標準的な問題を解けるようにしておこう。出題内容はさまざまであるが、同じ年のI期とII期で似たような問題が見られることがあり、II期を受験する場合はI期の復習をよくしておくとよいだろう。また、誘導が誘導なくても解けるようにあらかじめ訓練しておこう。確率の分野での期待値(数B) は、現行課程では多くの大学で出題範囲になっていないが、本学の受験生は解けるようにしておく必要がある。

複素数平面の有名問題には習熟しておきたいが、過信も禁物である。
誘導のない小問では様々な方針が考えられ,そのうちいくつかは大変な計算を強いられることになる。これが、分野別の勉強をしているときには見えてこない、「簡単そうに見えて厄介な問題」の正体である。普段から、正解が出たからと言って別解を疎かにせず、同じ問題を色んな視点から見ることができるようにしておこう。『やさしい理系数学』は誘導が少なく、様々な視点から解いているので参考になるだろう。
前置きの長い問題や、見慣れない設定の問題もあり、この手の問題は本番では嫌厭されがちである。しかし実際に取り組んでみると易しいことが大半である。これが「難しく見えるが実は易しい問題」である。関東の私大の中では時間に余裕があるほうなので、見た目で判断せず、落ち着いて取り組むことが大切である。
答のみ書かせることが多く、その場合解答の数字は汚くなることが多い。汚い数値にも怯まないように、計算力も鍛えておきたい。よく似た問題も出てくるので、過去問にも数多く当たり、深く研究しておきたい。「大問の最初の得点しやすいところだけ取って、部分点狙い」というような軟弱な勉強をしている受験生にとっては歯が立たないだろう。そのような受験生はその姿勢を厳しく戒め、最後まで解き切るという信念をもって問題に望むようにしてほしい。
小問が多いためか、問題ごとの難易度の落差が激しい。よく読んで、危険だと思ったら飛ばすのもまた勇気である。

 

●物理

出題傾向

様々な分野から満遍なく出題され、光波が多く出題されている以外にこれといった偏りは見られない。しかし、20年はI 期でもII 期でも光波の問題が見られなかったので、出題傾向が変化した可能性もある。特に電磁気や原子の分野で細かい知識が問われることもあるので、教科書を中心とした学習を心掛けたい。
煩雑な設定で読み取りに苦労するような問題よりも、単純な設定で本質に迫るような問題、また歴史的に重要な実験に関する問題が数多く見られ、市販の問題集などに掲載されているのとそっくりな問題が半数を占める。残りの半数には新奇な問題の他に、微積分などの数学的な素養を用いて解決していく問題、20~80 字程度で身近な物理現象などを説明させる問題、実験結果を解釈する問題が含まれている。
数値計算を有効数字3 桁で求められることがあり、大体の場合面倒で時間がかかる。

対策

全分野から出題しようという意気込みが感じられる。ヤマを張ったりせず、『名問の森』などの標準的な問題集を一冊仕上げることが重要である。その際、できるだけ微積分を使った解答を心掛けること。また、記述の対策のためにも、教科書を読み込んでおくとよい。
立式自体は易しいが数値計算が面倒な問題がよく見られるので、迅速かつ正確に計算できるよう、普段から電卓に頼らずに計算の練習をしておく必要がある。
標準的な問題集を解き終え、復習し終わったら、過去問を数年分解いてみて、本学の特徴的な微積分の問題や論述の問題に慣れるとよいだろう。
全般的には標準的な問題であるが、砕いたガラスが白く見える理由や、IH調理器に適した鍋の素材を考察させてみたり、果ては片対数グラフのプロットや次元解析など、チャレンジングな設問が毎年みられる。
「良問の風」「名問の森」のような標準的な問題集を一冊仕上げるのはもちろん大切なことであるが、決して漫然と解くのではなく、物理現象や数値に対する興味・関心を失わないように学習していくことが重要である。
いたずらに問題数をこなしただけの受験生と、一問一問しっかりと噛みしめながら勉強した受験生では、こういった一風変わった問題で大きな差がつくであろう。

●化学

出題傾向

近年は、読解の大問、理論化学の大問、小問集合から構成されていることが多い。
読解の問題は、天然物有機化学に関する文章を読んで、読解あるいは推測によって解答する問題である。これは本学に特有の問題であり、他大ではほとんど見られない。ある程度の化合物命名法、アミノ酸の構造式とその3 文字略号、ヒドロキシ酸の構造式が事前の知識として求められている。事前の知識があり、落ち着いて読むことができれば解答可能な問題が大半である。意外に難しい計算問題が付随していることもある。

理論化学の大問に含まれる問題は、多くのものは基本的または標準的ではあるものの、標準的な問題集には載っていないような高度な問題が含まれていることもある。ただし、突飛な発想が必要というわけではなく、基本的な知識の組み合わせで解けるような工夫がなされている。
小問集合は7~10 問の計算問題であり、とにかく量が多い。大半は基本的な問題で、標準的な問題集に掲載されているようなものである。二段滴定や緩衝液などの受験生が手薄になりがちな問題も小問として出題されることがあり、慣れていないと戸惑うかもしれない。また、過去問とほとんど同じ問題が出題されることが多い。

対策

読解問題は、悠長に読んでいる時間はない。命名法、アミノ酸、ヒドロキシ酸に関する知識をつけたら、過去問演習を通じて、素早く正確に意味をつかむ練習を繰り返すこと。その際、複数回出てくる物質(オルニチンなど) については名前と構造式を覚えておこう。

難度の高い理論化学の問題は普段から演習するしかないので、じっくり考える練習を積んでもらいたい。いくら難しいとはいっても基本事項の組み合わせであるので、無闇に難しい問題集に手を出すのは避けたい。『鎌田の理論化学』を読みこなし、自分で執筆できるくらいにしておくのが目標である。

小問集合の難易度は数研出版の『重要問題集』程度であるが、誘導はない。すべて計算問題でありまったく時間が足りないが、毎年同じような問題が出題されているため、何度も練習していると間に合うようになってくる。反復練習が肝腎である。
近年無機化学が出題されていないが、このような傾向になったのはここ3 年程のことである。いつ傾向が変わるか分からないので、無機化学を捨ててよいというわけではない。理論化学と有機化学に比重を置きつつも、全範囲の学習することを推奨する。

代謝に関する基本的な知識があれば、推測で何とかなる部分もあるのである。
生命科学に関する問題のすべてを最初から捨ててかかるような情けない姿勢を捨て、出題者と対話するような気持ちで問題と向き合う。そうすれば自ずと解けてくる。
もちろん生命科学の勉強だけではダメで、理論化学、特に平衡の単元が重要である。生命科学が楽しいからといって、そちらにのめり込みすぎないように注意してほしい。
化学の参考書・問題集でオススメなのは「化学の新研究」「新理系の化学問題100選」で、生命科学分野の参考書としては「エッセンシャル生化学」がよいだろう。

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