社会人・他学部の方向け!ゼロスタートからの医学部合格最短メニュー・必勝法 ~第2弾~

勉強時間を十分確保することが最も重要

前回述べた読解力や計算力のトレーニングは、専業の医学部受験生になる前の、他学部学生や社会人である間に十分にこなしておきたい内容である。医学部受験は今や国内最難関と評して全く問題ないレベルの非常に狭き門である以上、他の学業や仕事に煩わされることなく専業の受験生として十分な時間をかけて精力的に受験勉強に取り組むのが理想である事は論を待たない。これは専業の受験生に最も近い立場だと考えられている現役高校生でさえ医学部の現役合格に成功するケースは少なく、現役生の合格者数を占める割合は2~3割程度に留まる医学部が多数であることを考慮しても自ずと納得されよう。

金銭的な負担をよく考えておくべき

再受験はリスクが高い

しかし一方で、再受験生であれば失敗の許されない勝負を挑んでいる事も事実であり、「失敗」の中には再受験の為の資金が滞る事も含まれているという事実も決して忘れてはならない。十分な貯金をして再受験期間を乗り切ろうと計画していても、余りにもベーシックな所から勉強を開始した結果、予想以上に医学部合格レベルに到達するまでに時間がかかってしまい、結局は医学部受験を中断して働かねばならなくなる可能性もある。そして就労期間に空白期間があれば、どれ程有名で偏差値の高い大学を卒業していようが、正社員として就職する事が難しくなり、条件が比較的良くない非正規雇用で働かざるを得なくなり、再度十分な貯金をするどころか、日々暮らしていくだけで精一杯となり、医学部再受験は二度と出来なくなってしまう可能性さえある。

どんな立場でも早くから綿密な計画で勉強を始めるべき

また、費用は全額親・親類・配偶者等が負担してくれるケースがあったとしても、費用負担者にとっては大変な金銭的負担である事は言う間でもないので、道義的に考えても一年でも早く依存状態を脱するべく努めるべきであるし、最悪の場合費用負担者に不測の事態が起こり働けなくなる可能性だってあるのだから、真剣に医学部に進学したいと考えるのであれば、一刻も早い医学部合格へ向けて綿密に計画を立てていく事は極めて重要である。(時々、自分の親だけは不老不死だと信じて疑わない様な医学部再受験生や多浪生に出会うが、不老不死を信じている時点で医師には向かないので、医学部受験はやめた方がいいと考える。)また自分の家には漠大な財産があるので再受験期間など問題ないと思っている人もいるかもしれないが、適切に管理しないと現金その他の資産は減っていくものだということも是非意識して、積極的な人生設計をしてほしい。

(第3弾へ続く)

執筆:佐藤雅巳 講師(東大理Ⅲ)

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