社会人・他学部の方向け!ゼロスタートからの医学部合格最短メニュー・必勝法 ~第4弾~

医学部受験と大学生活両立の心得

今日は医学部受験を志す大学生が如何に大学生活と医学部受験の為の勉強を両立するかがテーマであるが、大学生活の様々な誘惑にさえ負けなければ、これはさほど難しい事ではない様に思う。まず大学生の一年間を大雑把に考えてみると、休み明けに試験やレポート提出が控えていない、純然たる休みの期間が、かなり忙しいと言われている理系学部でさえも2~3ヵ月程度はある。勿論「緩い」と言われている学部であればその期間はもっと長い可能性もあるが、一年間に2ヵ月だとしても、その期間全てを受験勉強に使える大学受験生というのは、浪人生などの専業の受験生を別にすれば、医学部受験生の中でもかなりレアなケースだと言えよう(進学校の高校3年生であっても、定期テストや未だ参加せねばならない学校行事に忙殺され、一年間のうち正味2か月間受験勉強に専念できることは基本的にないと見て間違いない)。従って大学4年間ないしは6年間、毎年2ヵ月以上医学部受験勉強に専念する事で、大学を卒業する年の医学部合格可能性が大いに高められる事は言うに及ばず、生命科学を中心に大学レベルの内容まで習得する事が出来れば、一般選抜を待たずして学士編入試験で医学部合格を勝ち取る事も現実的な選択肢となる。
 勿論、一年に2ヵ月だけ受験勉強に専念しても、残りの10か月間受験勉強に取り組まなければ、身につけた内容の殆どが失われてしまうのが人間の性であるから、学期の期間中も勉強を継続せねばならない事は論を持たないが、移動時間も暗記に使えるし、大学の授業にはつきものの「空きコマ」も受験勉強に専念できる貴重な時間となる。更に、多くの理系学部・学科で避けては通れない学生実験の時間も結果が出るのを待つのみの時間であれば受験勉強の為に大いに活用出来る。

友人は積極的に作ろう

この様に書くと大学では友達もつくらず、ギリギリで単位を取り続け、医学部受験の為の勉強に専念し、楽しい事には背を向けて生きる様説いていると思われるかもしれないが、まず医学部再受験を志してはいても友達は積極的につくるべきだと思う。但し相手を選ぶべきであるのは言う間でもない。いずれの大学・学部に所属していたとしても、周囲には医学部志望者はもとより、弁護士・弁理士・公認会計士などの士業を志す人、公務員(特に国家総合・地方上級)を志す人、テレビ局などの大手マスコミを志す人、あるいは著名な大学の大学院への入学を志す人はまず間違いなくおり、彼ら・彼女らと付き合うのであれば互いに足を引っ張り合う危険性は極めて低い上に、各人の本命となる試験の時期がずれるので、お互いに大学での履修の面で助け合う事も可能となる。またここまで書くとあざといが、ただボーッと大学にいるだけの人と付き合うよりも、高い志を持って動いている人達と関わった方が、医師になった後の人脈づくりに資する部分も遥かに大きいと言える。そしてコロナ禍でも実現可能な大学生にとっての「楽しい事」の中心に、難関試験合格の為の勉強を据えて、各自オープンに勉学に励む事こそが、一つの理想であろうと私は考える。

(第5弾へ続く)

執筆:佐藤雅巳 講師(東大理Ⅲ)

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