社会人・他学部の方向け!ゼロスタートからの医学部合格最短メニュー・必勝法 ~第5弾~

受験生になる皆さんへ

 これまで社会人や大学生の医学部志望者へ向けた、ざっくりとした受験のための方策について記したが、当の再受験生若しくは再受験希望の方はもとより、将来的に何か参考になる事もあろうかと思い、これまで読んで来た高校2年生以下の医学部志望の方(高校3年生や浪人生であるにもかかわらず、今の自分自身に直接関係のない内容のコラムをそれ程長い時間ではないとは言え、受験勉強に割くべき貴重な時間を割いて読んでいる時点で、来春の医学部合格は確実に遠のいている事は覚悟されたい)も、これ程綿密に準備をしなければ医学部合格は難しいのかと思い、却って気後れさせてしまう様な結果になっては申し訳ないので、当座の最終回である今回は、私の個人的な話も含め、受験生やこれから受験生になる皆さんにエールを送りたいと思う。

マイルーツ

今でこそ偉そうに医学部受験について語っている私ではあるが、実は高校2年生まで自分が医学部に入学出来るとは思っていなかったのである。それは学力的な問題とか、特に私立医学部の費用面の問題といった話ではなく、制度上医学部に入学する事が出来ないと深く信じていた事が原因である。20世紀末の神奈川県の、一応進学校と呼ばれた高校に通っていたにもかかわらず、古代インドのカースト制度の様なものを漠然と想定していた私は、医師の子息でもなく、有力な医師の推薦が受けられるでもない、単なるサラリーマンの息子には私立医学部受験の資格がないのは勿論、県内にある横浜市大医学部とやらも、国立ではないので、やはり何か特別な資格がなければ受験すら出来ないのだろうと本気で信じていたのである。ただ東大だけはカーストをも突き崩す何かを持っているのだろうとも何とはなしに信じていたのも事実であるが、如何なる困難にも打ち勝って医師になろうと思った訳でもなく、単純に文字通りの最難関だから東大理三を目指そうと決心したのが高校2年の秋頃の私であった。それ故その決意を伝えた際に母から、「理三は難しすぎるぞ、聖マにしとけ」と言われ、驚きを隠せなかった場面もあったが、その話の詳細はいつか機会があれば記していきたいと思う。

医学部よいとこ一度はおいで

かつての私程アホな受験生も滅多にいないとは信じているが、受験校についての知識や志望動機で医学部に合格出来る訳ではない。どの様なきっかけであれ、医学部に興味を持ったら、正しい方針で受験勉強に取り組み合格を目指してほしいと私は考えている。そして皆さんにもう一度、この言葉を贈りたいと思う。
「医学部よいとこ 一度はおいで」

執筆:佐藤雅巳 講師(東大理Ⅲ)

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