医学部受験にはどれくらい費用がかかる?学費や諸経費について

保護者の一番の負担「受験費用」

医学部受験において、保護者の一番の負担は「費用」でしょう。
費用として必要なのは、出願料や受験料だけではありません。無事合格が決まったとしても、さらに入学金・学費といった初年度納付金の支払いや、新生活のための費用が発生します。お子さまの大学受験が視野に入った段階で事前に準備をしておく必要があるでしょう。
本記事では受験前から入学後までに想定される費用をご紹介致します。

受験前の諸経費

医学部予備校の授業料


医学部受験生の中には、医学部・医学科の入試対策に特化した医学部予備校に通う方が多いです。これは必ずしも必要なわけではないですが、特に浪人生は独学での合格が難しいため、医学部予備校の利用をおすすめします。
金額は様々で、医学部予備校によって異なります。他の費用について確認してから、最終的に予算を組み、そのうえで医学部予備校を探すのがいいかもしれません。

受験期間中の諸経費

共通テスト・二次試験の出願料

医学部を受験する際、出願料・受験料の支払いが必要です。
2021年からセンター試験に変わって始まった大学入学共通テストと、国公立大学・私立大学の二次試験(一般入試)の両方を受験する場合は、出願料だけでも大きな出費になります。

国公立大学と私立大学を併願する医学部受験生がほとんどだと思いますが、受験校が増えれば増えるほど費用が必要になります。合格の可能性を広げるためにも複数の大学を受験したいところ。しっかり準備して望みましょう。

交通費・宿泊費(受験校が遠方にある場合)

遠方の大学を受験する場合は、交通費や宿泊費が必要になってきます。複数の医学部・医学科を併願する場合は、その分受験旅費がかさみます。

受験後の諸経費

入学金や学費

無事に医学部への合格を決めることができたら、「初年度納付金」を支払う必要があります。初年度納付金というのは、入学金、学費(前期分)、施設設備費、実験実習費などの総称です。大学受験において、最も大きい費用になります。必ず事前に確認して、準備をしておきましょう。
国公立大学の場合でも初期費用で80万以上になります。私立大学は学校によって大きく金額が異なります。
初期費用の内、入学金を先に支払い、残額を後日支払うのが一般的です。

併願校への入学申込金

多くの場合、第一志望校の他にも併願すると思いますが、併願校にも入学申し込み金を支払う必要が出てくることがあります。
第一志望の合格発表日の前に、併願校の入学手続きの期限がきた場合、入学申込金を払わなければ、入学する権利を喪失してしまうからです。これは国公立を第一志望にする場合に多く発生します。(国公立は合格発表が遅いため)
浪人する余裕がない場合など、必ずどこかの大学に行きたい場合は合格した大学の入学権利は確保するために入学申し込み金は支払いましょう。

一人暮らしの費用や交通費

遠方の大学に通う場合や、自宅外通学を選んだ場合は、そのための費用も必要です。下宿先の初期費用や家具家電など、新生活の開始に伴って大きな費用が必要になります。
合格した大学の場所などにも寄りますが、志望校選定の時からある程度調査をして、準備するようにしましょう。

その他費用

医学部・医学科の合格が決まった後のその他費用として、入学式の準備費用や、教科書・教材費などが挙げられます。
また、大学によっては、授業や実習で使う教科書や参考書の購入を求められることも少なくありません。

費用負担を減らす方法

奨学金を利用する

医学部に入学後、家計の負担を軽くする方法の1つが、奨学金制度の利用です。
たとえば、2004年4月に日本育英会に代わって設立された日本学生支援機構は、多くの学生に奨学金の給付・貸与を行っています。日本学生支援機構は2020年4月から新制度をスタートさせており、給付型奨学金の対象者が拡大しています。
そのほか、大学が独自に設立した奨学金制度や、お住いの都道府県、市区町村が運営する奨学金制度も存在します。
奨学金制度によって窓口が変わるため、なるべく早期に問い合わせをしましょう。

教育ローンを利用する

入学金や授業料を対象とした教育ローン(進学ローン)を申し込み、貸付を受ける選択肢もあります。
教育ローンには3種類あり、政府系金融機関の日本政策金融公庫が提供するローンや、労働金庫に出資した団体会員向けのローン、民間の金融機関のローンがあります。
日本政策金融公庫の「国の教育ローン」は、受験費用・入学費用・在学費用を対象として、原則として学生1人あたり350万円までの融資が可能です。
自宅外通学など、一定の条件を満たす場合は、上限額が450万円まで拡大されます。
「国の教育ローン」は融資条件が比較的ゆるやかで、なおかつ低金利で借りられるのも特徴です。
「国の教育ローン」は日本政策金融公庫の支店や最寄りの金融機関で申し込めます。

減免制度を利用する

大学の授業料・入学金の減免制度を利用することも可能です。
減免制度には、一般入試の際の成績優秀者を奨学生・特待生として扱うものと、経済的理由で授業料・入学金の支払いが困難な世帯を対象としたものの2種類があります。
とくに後者については、2020年4月から文部科学省の「高等教育の修学支援新制度」がスタートし、授業料などの減免が受けられる対象校が大きく増加しました。
国公立大学では入学金28万円、授業料54万円、私立大学では入学金26万円、授業料70万円を上限として、公費による減免を受けられます。

予備校や大学の「住宅関連費用」を節約

医学部受験に関するお金で、意外と大きな出費となるのが「住宅関連費用」です。新生活をスタートするためのお金が必要です。実家からの通学が可能なら、なるべく実家通いを選択することで、多額のお金を節約できます。

まとめ

医学部のみに限りませんが、学費の高い医学部大学進学にはより一層費用がかかります。どうしても必要なお金をのぞき、節約できるところを節約すば、医学部受験に関する費用負担を抑えられます。逆に必要なお金は大きな金額なので、お子さまの将来の為にしっかり準備するようにしましょう。

医学部受験に関わることについては医学部予備校である四谷メディカルへお気軽にご相談ください。医学部予備校の利用料に不安がある方も、当校は授業料定額制を採用しているので、不明瞭な出費がなく受験費用の計画も立てやすくなると思います。是非ご相談ください。

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