社会人の医学部受験に必要なこと

高卒で社会人になったが医学部のある大学に行きたい、社会人になって医療分野に関心がわいた、卒業した大学では学ばなかった分野を勉強したい、キャリアチェンジやキャリアアップの足がかりがほしい、、、
様々な背景があると思いますが、社会人で医学部大学受験・進学を考えている方は少なくないでしょう。

しかし、「高校生の時から始める医学部大学受験」と、「就職し社会人になってから始める医学部大学受験」では、環境や状況が天と地ほどに違います。

この記事では、就職してから医学部大学受験・進学を目指す高卒の方や、キャリアチェンジのために医学部大学進学を考えている方に向けて、社会人が受験を成功させるにはどうすればいいのか、何が必要なのかをご紹介します。

目標や目的を再確認しましょう

社会人で医学部受験をするのは、高校生が医学部を目指すのとは違い、仕事や生活などの自分や家族に責任を持ったままに難しい受験に挑戦しなければなりません。
容易には越えられない壁をクリアするために、目標や目的を再確認してください。達成した先にある喜びを念頭において準備を始めましょう。

予算を明確にする

大まかな予算を現実的に検討する

まずは現実的にどれくらい大学受験費用や学費に捻出できるのか、予算を検討しましょう。
生活への負担や貯金額を考え、現実的な金額を検討しましょう。
ここで無理な予算を立ててしまうと、仕事や金銭的な不安感で勉強に影響が出てしまったり、途中リタイアの原因にもなりかねません。

主に検討するべきは「入学金、学費、受験までの費用」

詳細は後述しますが、入学金で25~250万円、6年間の学費で320~4550万円程度必要になります。大きな金額になるため、現実的な予算検討をしましょう。

「受験までの費用」というのは学習場所の確保や教材、予備校にかかる費用のことをさしています。学習場所は自宅であれば費用はかかりませんが、カフェやレンタルスペースを利用する場合は年間で軽視できない金額になるでしょう。
予備校に行く選択は予算に大きな影響を与えます。学習効率は独学よりはるかに高いですが、予算検討段階で通学可能かを検討しましょう。

国公立医学部と私立医学部の学費比較

医学部に限らないことですが、国公立と私立大学では学費に大きな差があります。6年制(6年大学に通う)のが一般的であることや、私立の年間学費が高く、他学部に比べて国公立医学部と私立医学部の学費差が顕著です。

国公立大学の学費目安「卒業まで350万円程度」

この金額に意外な印象を受けた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
国立の大学の場合、文部科学省によって決められた授業料があるため、文学部も経済学部も工学部も理学部も医学部も、授業料は全部一緒です。
公立大学についても、国立大学の学費に準じて学費が設定されているため、大きな違いはありません。

文部科学省資料によると2021年時点で、国立大学の授業料は年間535,800円、入学金は282,000円となっています。
つまり、6年間の学費が約320万円、入学金が約28万円、合計約350万円で医学部卒業資格を得ることができます。

私立医学部の学費目安「卒業まで2000~4000万円程度」

「医学部の学費が高い」という印象は恐らく私立医学部の学費が高いからでしょう。
各大学で学費にばらつきがあるため、金額に幅がありますが、6年間の学費が2000~4000万円程度になると考えましょう。

最も高い部類に入る「川崎医科大学」は、入学金が200万円、授業料が年間200万円、加えて教育充実費が年間650万円となっており、初年で1050万円、2年目以降が年間700万円、卒業までに4550万円必要になります。

安い部類に入る「国際医療福祉大学」では、入学金が150万円、授業料が年間190万円、実験実習費が60万円、設備費が50万円となっており、初年で450万円、卒業までに1850万円必要になります。

どちらにしても、国公立に比べてしまうと学費が大きくなりますので、覚悟して予算検討をしなければなりません。

仕事を辞めるべきかどうか


社会人は高校生の時と違い、「勉強だけしていればいい」という環境ではありません。それでも勉強だけしていればいい高校生と入学枠を賭けて戦わなければなりません。
勝つために仕事をやめるべきなのかは悩むところだと思います。

仕事を辞めずに受験勉強した方が良い

現在のお仕事の内容や環境にもよりますが、本記事では仕事を辞めずに受験勉強することをおすすめ致します。仕事を続けた方がメリットが多いためです。ここでは社会人が仕事を続けながら受験勉強をするメリットとデメリットを紹介致します。

デメリット:勉強時間の確保が難しい

デメリットはいうまでもなく、時間のやりくりが難しいことです。高校生や浪人生と戦うにあたり、学習時間の絶対量が確実に劣ります。
また、入学後も医師になるために高負荷な勉強が必要なため、他の学生より頑張らなくてはなりません。大学在学中は会社に相談をして業務量の調整が必要になるでしょう。

メリット:キャリア形成が容易になる

社会人が仕事をやめてから医学部に入り、勉強をして医師になる場合、前職と卒業後の仕事の間のブランクをカバーして余る知識やスキルを在学中に身に着けることが求められます。
会社を辞めずに大学に入り、並行して進めることができれば仕事のブランクがなくなり、キャリア形成もスムーズになります。

メリット:金銭的不安が少なくなる

ただでさえ高い学費を捻出しなければならないため、金銭的な負担は必至です。収入源を確保した状態で進学できた方が安心できるのは間違いありません。

メリット:もし受験に失敗してしまっても路頭に迷わない

考えたくはないことですが、受験に失敗してしまっても仕事があれば生きていけます。逆にやめる場合は、「落ちたら再就職先探し」ということを覚悟して望まなければなりません。

スケジュール管理が絶対条件

受験勉強中のみ仕事を続けるにせよ、大学進学後も仕事を続けるにせよ、スケジュール管理ができることが絶対条件です。
仕事と勉強のバランスを取れなければ、「どちらもダメだった」ということになるでしょう。スケジュール管理を徹底して、着実に進めましょう。

不安があれば医学部専門予備校を利用しましょう

予算の話で少し触れましたが、予備校を利用することも選択肢になります。
中でも医学部専門予備校を利用することで時間的な不安、学力的な不安、そして志望校選定の迷いを払拭することができます。

要点を絞った効率的な学習ができる

医学部予備校は医学部受験に特化しているため、限られた時間の中で医学部に特化した効率の良いカリキュラムで学習することができます。
時間との戦いになる社会人にとって、最も心強い存在になるはずです。

志望校の選定や志望校に特化した対策をしてもらえる

独学では志望校特化の対策はほぼできないと言えます。独学では様々な教材を利用して、取りこぼしのない幅広い勉強をしなければならないため、時間も労力もかかってしまいます。
プロの視点から現状の学力把握と、改善点の指摘を受けながら、志望校に的を絞った対策ができるのは医学部予備校の強みです。

まとめ

社会人が医学部に挑戦するのは過酷な道ですが、その先で得られるものが大きいからこそ挑戦するはずです。
目標を見失わず、仕事やスケジュール管理など足元をおろそかにせず、確実に進んで行きましょう。
社会人の受験は必ず時間との勝負になります。どれだけ効率的に学習するかが鍵です。

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