偏差値50前後の人が国公立医学部に確実に受かる為のメニュー・秘策・オススメ大学

逃げ切り合格を目指す!

基礎がない訳ではないので、共通テストの対策だけを1年間徹底して、共通テスト高得点(概ね9割以上)を確実に取り、二次試験が易しい、あるいは配点の小さい地方国公立医学部の逃げ切り合格だけを目指す。

「地域枠」の利用は積極的に

現役生や高校卒業後の年月が浅い人で、地域枠の受験権利がある人は、地域枠への出願を積極的に考える。
但し、祖父母がその地域に住んでいる程度では、アピールの材料には決してならないので、受験の年度の前の年までには。当該地域に住居を移しておくことが望まれる。現役生の場合、高校に転校が必須となる可能性もあるが、地域枠であれば共通テストが7-8割の得点率でも合格する可能性があるので、メリットがデメリットを大きく上回ることは確実である。また、厳密には国公立大ではないが、自治医大は出身高校の所在地の他、現住地や父母等の現住地からの出題の可能なので、最終合格倍率が10倍にもみたない県から出願できる様に、本人のみならず保護者も協力して行動することが望まれる。

おすすめの大学

最もおすすめなのは徳島大学

現在配点比率的に最も薦められるのは、共テ:2次=9:4の徳島大である。しかも注目すべきは配点比率のみではなく、2次試験が英数だけであり、内容的にあまり難しくないことも共テ逃げ切り組には喜ばしいことである。勿論記述対策は必須ではあるが、傾向が大きく変わることもないので、5年分程度の過去問をしっかりとやり込めば、十分に対応はできるだろう。

弘前大、山形大、高知大、京都府立医大、滋賀医大、奈良県立医大もおすすめ

続いて弘前大は、近年学科試験を廃止し、総合問題のみの出題となったので、学科に自信のある人は敬遠する上に、総合問題内部で学科の内容を問うと言っても、表層的な出題となることが多いので、共テ逃げ切りで考えていても余り不利にはならない内容だと言える。オーソドックスな学科試験で平均的に得点したいのであれば、山形大、高知大辺りがお勧めである。特に山形大は、現代文のみとは言え国語まで課されるので、共テの国語の重要性が相対的に高くなる共テ逃げ切り組にはマッチした試験内容であると言える。一方で逆転の発想として2次試験の難易度がかなり高く2次での点差がつきにくい京都府立医大や滋賀医大に出願し、共テの高得点で逃げ切ることも考えられる。更に共テとそこまで変わらない難易度の学科試験で奈良県立医大(前期)のトリアージ試験もある。簡易記述方式の学科試験3教科分を180分で解くので、忙しい試験ではあるが共テと類似した能力を要求されるといえる。

学士入学も視野に入れてみる

浪人を避けたいのであれば、国公立や早慶の少しでも偏差値・知名度の高い学部・学科に入学し、学士入学で医学部を目指すことも考えられる。上記の大学を卒業していれば書類選考が通過しないことはまずないであろうし、学士入学の人気がなくなってきている(倍率10倍にみたない所も少なくない)ので、一般選抜よりも却って穴場であるとも評価できる。

執筆:佐藤雅巳 講師(東大理Ⅲ)

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